研究所案内

研究所の目的・目指すところ

近自然(多自然)の川づくり~治水と環境の両立を図る河川整備~

当研究所では、1980年頃にスイス・ドイツで生まれた「近自然河川工法」の考え方をもとに、治水と環境の両立を図りながら、より良い河川環境をつくっていくことを目指しています。

川づくりの方針

方針1その川の良いところはできるだけ保全する

「川づくり」と言うと、“川をつくり変える”という印象を与えるかもしれませんが、近自然の川づくりの基本は、その川の良いところを“守る”ことです。

方針2それぞれの川の特性を見極める

川にはそれぞれ特徴があります。また、同じ川でも上流と下流では“水と土砂の動き方”が違います。
川づくりにあたっては、「その場所が、本来どういった環境になるのか」を確認してから対策を立てます。

方針3「生物の多様性」のために、まずは「物理環境の多様性」を生み出す

生き物の生育・生息環境の基盤となっているのは、川の物理環境(河床材料の大小・流れの緩急・河床の凹凸など)です。
この“物理環境を多様にする”ことが川の生態系を豊かにするために大切だと考えています。

川の生き物たちは、いろいろな物理環境を利用している
ボウズハゼは石表面の付着藻類を食べる

ボウズハゼは石表面の付着藻類を食べる

アユは小砂利底で産卵する

アユは小砂利底で産卵する

シマドジョウは砂底や砂礫底に生息する

シマドジョウは砂底や砂礫底に生息する

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方針4川の営力を活用する

近自然の川づくりでは、川が自らの営力(流水による浸食・運搬・堆積の作用)で徐々に回復していけるように、“人間はその手助けをする”という視点で対策を考えます。

方針5景観へ配慮する

昔は、その場所にある材料を使った工法で川を治めていました。その積み重ねがそれぞれの川の景観をつくってきたのです。
近自然の川づくりでも、その場所の材料(石、木、植物など)をなるべく活用し、その川の景観に馴染むようにします。

概要・代表経歴

名称 近自然河川研究所(きんしぜんかせんけんきゅうしょ)
代表 有川 崇(ありかわ たかし) ※経歴は下記をご覧ください。
事業内容 1. 河川環境改善のための調査・計画・設計・施工指導
2. 魚道の設計・施工指導
3. 漁場の再生
4. マルチコプターによる空撮

事業内容の詳細

所在地 〒781-5235 高知県香南市野市町下井901-8
TEL 0887-50-1668
MAIL 画像
研究所概要・事業内容はこちら

※PDFファイルが開きます

代表経歴profile

近自然河川研究所 代表 有川 崇

神奈川県出身

2002年3月 高知大学農学部生産環境工学科 卒業
2002年4月 株式会社 西日本科学技術研究所 入社 
 *主に近自然(多自然)の川づくり業務に従事
2015年8月 「近自然河川研究所」開業
資格

・技術士(建設部門:河川、砂防及び海岸・海洋)
・測量士
・無人航空従事者試験1級(マルチコプター)

趣味

釣り:川ではアメゴ、アユ、海ではタイ、ネイリ